女性に多い!変形性股関節症

  • 病態と特徴
変形性股関節症とは、股関節の関節軟骨の摩耗、変性と、反応性の軟骨・骨増殖を特徴とする股関節疾患。主な原因は軟骨への力学的ストレス、軟骨や滑膜への生化学的影響、遺伝です。
また、原因疾患が特定しづらい一次性と、臼蓋形成不全などが原因となる二次性があります。
一次性の危険因子は加齢、遺伝、高負荷作業、スポーツなどがあります。
ちなみに二次性(臼蓋形成不全由来)の割合が8~9割と言われています。
疾患の進行度は4段階で分類され、①前期→②初期→③進行期→④末期と進んでいきます。
股関節症は中年以降に発症しやすく、年齢が高いほど罹患率や重症度が高まります。日本では男:女は1:7の割合いで女性に多く、50%は両側性です。

  • 症状
変形性股関節症の症状としては、疼痛、可動域制限、筋機能異常、関節部の短縮、姿勢異常により日常生活動作が障害されます。股関節の痛みや機能異常を代償するため、骨盤の傾きが変化したり、それによって左右の足の長さが変わったり(脚長差)、体幹の安定性低下、膝・腰痛が出現してきます。
日常生活動作では靴下や爪切りが困難になったり、しゃがみ込めない、体重がかかった状態での安定性や運動性を要する動作が困難となってきます。

  • 痛みの特徴
♦痛みが出現しやすい場所
・鼠径部 
・臀部
・大腿外側、内側、前面、後面
・下腿外側
・恥骨部
臨床現場ではこのような場所に痛みを訴えられる方が多い印象です!
①発症初期では長距離歩行後の違和感や軽い鈍痛
②病期が進行すると持続的になり、動作開始時、安静時、夜間に疼痛出現
③数か月~数年の間に増悪と寛解を繰り返し徐々に増悪
④股関節の圧迫、荷重、回旋運動で痛い
⑤安静で軽減
⑥荷重動作や股関節運動時に摩擦、軋み、弾発の感覚・音を伴う
整形外科を受診して、治療や手術が必要になる方は、③のように疼痛が出現した後も寛解する期間があるため病院受診を後回しにされる方が多いです!なるべく手術をしなくてすむならしたくない思いはすごく共感できます。しかし病期が進行すると症状も増悪し術後機能回復も遅延する可能性が高くなるため、整骨院・整体にとりあえず行くのではなく、一度整形外科を受診し、正確な診断を受けてから治療方法を選択することをお勧めします!
☞Instagram:jony_silhouetteでも整形外科や医療に関する情報を発信中です!
是非ご覧ください!
信頼出来る医師や医療スタッフとケガや痛みで困っている人を繋ぎたい

0コメント

  • 1000 / 1000